EVEonlineは思索の彼方に何を見るのか?・・・(4)
究極のロールプレイングがここにある・・・
EVEonlineはMMORPGだ。NewEDENという広大なマップの中をプレーヤーがいろんな役割を持ちながら世界を紡いでいる。よくある、冒険者が自由に広大な世界を旅して、メインストーリーを進めてゆくファンタジー系オープンワールドRPGとは違った世界観ではあるが、ゲームシステム的には変わりは無い。剣と鎧を身に纏う代わりに戦艦に乗り、冒険者ギルドの依頼クエスト代わりにエージェントのセキュリティミッションを受け、モンスターを討伐するようにNPC海賊どもを薙ぎ払う。魔導の代わりにドローンを操り、転移魔法の代わりにフィラメントを使ってジャンプする。そう置き換えれば、馴染みある他のMMORPGとEVEonlineはあまり変わらないように思う。
ただ・・・EVEonlineは本格SFなバックグラウンドと公式設定の影響で、現実感がファンタジー系RPGと一味違う気がする。大手のアライアンス(コーポの集合体)はそれ自体が現実の巨大企業のような・・・妙な現実感がそこにあるのだ。プレーヤーはNew EDENで安定した環境基盤を確保するためにコーポに所属し、プレイングの幅を広げて生活の向上を図る。コーポに所属しないで一人でプレーしている人もいるが、収入を上げるには大抵一人では限界があるので、他者との関わりが無いと難しいだけのゲームになってしまう。必然的に社会性が重要視されるようになるのがEVEonlineの基本構造だと思う。
プレーヤーは自分に合ったプレイングに自然と落ち着くだろう。それがコーポ内での役割であったり、他者の手助けになっていたりすることで、自分ではあまり意識することなくロールプレイングが成り立っている。役割を演じようと意識しなくてもである・・・EVEonlineの究極のロールプレイングがここにある・・・・
「追記: 2021/12/18 15:50 〜誤字、脱字の修正〜」