EVEonlineは思索の彼方に何を見るのか?・・・(2)
NewEDENの市場(マーケット)に関する話
EVEonlineで使われているゲーム内通貨はISKである。NewEDENでは弾薬や戦艦を購入するにはISKが必要不可欠だ。カプセラ達はISKを稼ぐために、日夜、NewEDENを跳び回っている。
金策の代表格には鉱石採掘がある。採掘艦で集めた鉱石を市場に持って行き、売ってISKを稼ぐ。私が始めた頃は、一般的な鉱石であるベルドスパーですら、現在の2倍以上の値段で売買されていたが、1ヶ月後には価格が下落し、そのまま、現在に至るまでほとんど変動がみられない。これは当時、インダストリーに関する大幅な仕様変更あったため価格が下落したと考えられている。
EVEonlineの市場は、基本的にはカプセラがアイテムを売買することによって成り立っているが、ゲームの仕様変更やNPCが市場で売買する一部アイテムで運営が市場をコントロールできる機能を備えている。
他のMMORPGではアイテム価格が固定で決められていることが多いが、NewEDENではカプセラの希望販売額と希望購入額によってアイテム価格が変動するようになっている。アイテムも、戦艦、武器、弾薬、燃料など大半のものが、設計図と材料を元にカプセラの手で製造されている。
市場価格の変動に関わる大きな特徴としては、もう一つ、それは物流である。NewEDENではISKのやり取りは離れて出来るが、アイテムは誰かが運ばない限り、その場から動かない。
隣の星系のステーションにあったアイテムを購入することは出来るが、アイテムが手元に現れることはない。購入したアイテムは隣の星系のステーション内に自分の持ち物として存在しているので取りに行くか、誰かに運んでもらう必要がある。自分で取りに行くならタダで済むかもしれないが、運んでもらうとなると輸送コストがかかる。辺境で売られているアイテムは最初から輸送コストを上乗せされた値段で売られている場合もある。この場合、市場には地域による価格差も生じる。他にも市場に影響を与えれる要素は存在すると思われる。
このようにNewEDENの市場はいろいろな要素が絡み合って構成されている。複雑で予想が難しい、まるで現実の世界経済の縮小版である。もしかすると、NewEDENの経済が現実の世界経済をシミュレートする日も近いかも知れない・・・
EVEonlineは思索の彼方に何を見るのか?・・・(1)
私がEVEonlineに感じたこと・・・
私は半年ほど前にEVEonlineというMMORPGを始めた。
EVEonlineについては2003年のサービス開始当初、気になってはいたが、ローカライズされていない点や、当時、使用していたマシンスペックが心許無くて、開始を断念していた経緯があった。昨年暮れにローカライズされた事を知り、これを機に、私はカプセラとしての人生を始めてみようと4月後半にゲームを開始し、今に至っている。
始めてみて気になったのが、EVEonlineでよく言われている「初回ログインから90日後には90パーセントの人がログインしなくなる」という定着率の低さについてである。90日間程度でこのゲームのことが理解できるものなんだろうか?・・・そんなに面倒なゲームなのか?・・・と、EVEonlineに関する、いろいろな情報を集めて調べていくうちに、90日間などあっという間に過ぎてしまっていた。その間、ゲーム内では金策に励み、新しい船を買い、コーポ(ゲーム内の会社組織)にも所属し、半年以上たった今でも、NewEDENというEVEonlineでの銀河系を跳びまわり続けて、まだ体験していない事が沢山ある。
EVEonlineの中で起こることは、まるで地球の生態系の様であり、ひとつの生命体の様だ。小さな魚が大きな魚に捕食され、更に大きな魚がそれを捕食するような・・・ある時は小さな生き物が群体を為して大きな生き物を補食するような、それに似たような事が絶えずNewEDENの何処かで繰り広げられて、全体に影響を与え続けている。
私はそう感じている・・・・
「追記: 2021/11/29 20:00 〜誤字、文書表現の修正〜」